8.直火加熱−カセロールの加熱−
概要・一般的注意
カセロールは無機定性分析実験において使用する.
液が沸騰すると飛沫が跳ぶことがあるので,必ず保護メガネを着用し,決して顔を近づけてはいけない.
液量はカセロールの深さの半分以下にする.
持ち手のゴム栓が焼け焦げるので,カセロールをセラミックス付き金網の上に載せて加熱しない.
カセロールの外側に水滴があると割れるおそれがあるので,使用前によく拭き取っておく.
加熱直後のカセロールを机の上に直接置くと机が焦げ,濡れたところへ置くとカセロールが割れることがあるので,耐熱性の板の上に置くか,少し冷めてから乾いた机上に置く.
液が突沸して飛び散ったり,カセロールが割れたりするおそれがあるので,乾固した残留物を溶かすときは,カセロールを十分放冷してから液を加える.
操作法・使い方
小さな炎で穏やかに加熱し,絶えず円を描くようにゆっくりと揺り動かす.
沸騰し始めたら,一旦炎から遠ざけ,以後は時々炎に近づける程度にして穏やかに沸騰を続ける.
底の一部が乾き始めたら,炎から遠ざけて余熱で乾固させる.
8.直火加熱−三脚とセラミックス付き金網を用いた加熱−
概要・一般的注意
液量は全体の半分以下とし,容器の外壁の水滴をよく拭き取っておく.
操作法・使い方
ガスバーナーを点火し,炎の調節をしてから,セラミックス付き金網を載せた三脚の下に設置し,容器を載せる.
長時間加熱するときは,凸面を下にして時計皿を置き,液量が減らないように蓋をする.