2.精密電子天秤の使用法
概要・一般的注意
動画は容量分析実験:ヨードメトリーにおけるヨウ素酸カリウム(KIO3)の測り取りを例にとって,「精密電子天秤」の使用法を説明している.
精密機器であるので,丁寧に取り扱う.特に,試料の出し入れは静かに行う.
機器の内部と周辺を常に清潔の保つ.
デシケーターの蓋のすり合わせ部分にはグリースが塗布されているので,ゴミや埃がつかないように蓋は台の上に上向きに置く. → デシケーター
操作法・使い方
使用前に,天秤が水平に設置されていることを水準器で確認する.もし水平でなければ,水準器を確認しながら水平調節ねじを操作して,水平に設置する.
風防の扉がすべて閉まっていることを確認して電源をONにする.1時間程度通電して,状態が安定してから使用する.
使用開始時に重量表示が0になっていなければ,ゼロ・リセットボタンを押して表示を0にする.
試料を測り取るための容器は,二つ折りにした薬包紙を使って素手で触れないようにして取り扱う.天秤の片側の扉を開け,ビーカーを皿の中央に静かに置き,扉を閉める.
ゼロ・リセットボタンを押して表示を0に戻し,値が安定したことを示す印が表示されるのを待つ.この操作を風袋引き(ふうたいびき)という.
デシケーターの蓋をゆっくりと横に滑らせるようにして開け,試薬と薬さじを取り出す.
天秤の両側の扉を開け,側面の扉の一方から試薬を,もう一方からスパチュラを入れて,試薬を測り入れる.
扉をすべて閉め,値が安定したことを示す印が出ている状態で,測り取った試薬の重量を読み取る.
使用後,天秤内部と周辺を清掃する.