ナレーション
English Page
19. 器具の洗浄法
操作法 TOP
>
操作法 1
> 器具の洗浄法
概要・一般的注意
汚れによっては,酸・アルカリあるいは有機溶媒での洗浄が必要となるため,汚れの性質をよく知る必要がある.
たとえば,
有機化学実験
で合成するアゾ色素(メチルレッド,メチルオレンジ)の汚れはアルカリで溶かし出せる.
測容器具(ビュレット,ホールピペット,メスフラスコ,メスシリンダー,メートルグラス等)は傷が付いて測り取る容積が不正確になるおそれがあるため,中をブラシでこすることはしない.水道水を繰り返し通すことで洗浄する.
同じ理由で,測容器具は加熱乾燥しない.
測容器具の洗い方は
「測容器具の共洗い」
は参照のこと.
こびりついた汚れは,磨き粉に重曹(炭酸水素ナトリウム)を用いてブラシで洗い落とす.
落ちにくい有機物による汚れは少量のエタノールを加えて,汚れを溶かして洗浄する.アルコールを含む洗液は専用の廃液容器に廃棄する.
ここで洗剤を用いていないのは,
無機定性分析実験
,
容量分析実験
,
有機化学実験
で取り扱う物質の洗浄にそれを必要としないからである.すべての化学実験で洗剤を用いる洗浄が不必要というわけではない.
また,有機物の洗い流しにエタノールを用いているのも,
有機化学実験
に限ったことであり,有機物の汚れ全般に最適であるというわけではない.
操作法・使い方
磨き粉に重曹を用いて汚れをブラシでこすり落とし,水道水でよくすすぐ.
少量の蒸留水を洗浄瓶からまんべんなく吹き付けて,水道水を洗い流してから乾燥させる.
ページの先頭へ
操作法 TOP
操作法 1
操作法 2