ナレーション : 薄層クロマトグラフィー
- まず,展開槽に高さ約 5 mm まで展開液を入れます.
- 蓋をして内部を展開液の蒸気で飽和させます.
- スパチュラで試料をごく少量取り,少量の溶媒で試料を溶かします.
- 薄層板は,汚さないようにふちを挟むように持ち,ピンセットでもごく端を挟みます.
- シリカゲル塗布面を上にして置きます.
- 端から 1 cm のところに鉛筆でシリカゲルを傷つけないように軽く線を引き,試料を載せるための印を付け原点とします.
- 試料溶液を毛細管に取ります.
- 原点の一つに軽く触れ,試料を少量,薄層板に付けます.
- スポットの大きさの目安は 2 mm 程度です.
- 一度にたくさん付け過ぎてスポットが大きくなると,展開中にさらに広がって正確な結果が得られません.
- 試料を付けたら放置して乾燥させます.
- ドライヤーの風で乾燥させるのもよいでしょう.
- 必要ならば,この操作を繰り返して濃いスポットを作ります.
- 展開槽の蓋を開け,薄層板を内壁に立てかけるようにして入れ,蓋を閉めます.
- 展開中,蓋を開けたり揺らしたりしてはいけません.
- 試料物質はシリカゲルに吸着され,それを展開液が押し上げます.
- したがって,シリカゲルに弱くしか吸着されない物質は高くまで移動します.
- 一方,強く吸着される物質は少ししか移動しません.
- 展開液が薄層板の上端から約 1 cm 下まで達したところで,ピンセットで薄層板を取り出し,直ちに展開液の先端部分に鉛筆で印を付けます.
- 薄層板を自然乾燥,またはドライヤーで乾燥させます.
- その後,紫外線を照射してスポットを検出し,その輪郭を鉛筆で囲みます.
- このとき,紫外線が直接目に入らないように専用の保護めがねを着用しましょう.
- 試料スポットの重心の移動距離を展開液の移動距離で割って,Rf 値を算出します.