ナレーション : ペーパークロマトグラフィー
- ろ紙は汚さないようにふちを持ち,きれいな紙の上で取り扱います.
- ろ紙の中心に円を鉛筆で軽く描きます.
- この上に試料をのせるための印を付け,原点とします.
- はさみで切り目を入れ,展開液の吸い口を作ります.
- 試料溶液を毛細管に取ります.
- 毛細管を原点の一つに軽く触れ,試料を少量付けます.スポットの大きさの目安は 3 mm 程度です.
- 一度にたくさん付け過ぎてスポットが大きくなると,展開中にさらに広がって正確な結果が得られません.
- 小さく濃いスポットを作るために,電熱器で乾かしながら試料を付けることもできます.
- ここでは,メチルレッドとメチルオレンジを単独に,そして分離を確かめるため,両方を混ぜてスポットを作りました.
- ふちを濡らさないように注意しながら,シャーレに展開液を注ぎます.
- 展開液の量は,底面が一様に液で満たされるくらいが適当です.
- 先端が展開液に浸るようにろ紙を置き,同じ径のシャーレをかぶせて静置します.
- ペーパークロマトグラフィーは,展開液がろ紙にしみ込んで移動するのにつれて,試料が移動するとき,ろ紙と展開液への親和性の違いから,物質を分離する方法です.
- ここではメチルレッドがメチルオレンジより速く移動しています.
- 展開液の先端がシャーレのふちに達する手前で,展開を終了します.
- ろ紙を取り出し,直ちに展開液の先端部分に鉛筆で印を付けます.
- そして,ろ紙を電熱器にかざして乾燥させます.
- スポットの重心に印を付け,試料の移動距離を測り,展開液の移動距離で割って,Rf 値を算出します.