ナレーション : 熱時ろ過と再結晶
- 熱時ろ過とそれに続く再結晶で,微量の不純物を含む試料を精製できます.
- 試料に指定された量の蒸留水を加えます.このとき,試料は溶け残ったままです.
- これを電熱器に載せて,静かに加熱します.
- このとき,別のビーカーで蒸留水を温めておきます.
- 撹拌しながら温めた蒸留水を少しずつ試料に加えて溶かします.
- このとき,必要以上に蒸留水を加えると,目的物が少ししか得られません.
- ろ紙を敷いたブフナー漏斗とろ過鐘内のビーカーに,加熱した蒸留水を数回通して温めます.
- 受器に溜まった温水は捨てます.
- 器具が冷めないうちに,加熱した試料溶液を手早く吸引ろ過します.
- 熱時ろ過により,試料よりも溶解度の小さな不純物はろ紙上に取り除かれます.
- ろ液を静置し,室温まで放冷します.
- ゆっくりと冷やして結晶を成長させることにより,不純物を含まない純度の高い結晶が得られます.
- 衝撃を与えたり,急に冷やしたりすると,細かい結晶となり,また,純度も上がりません.
- 漏斗に新しいろ紙を敷き,析出した結晶を吸引ろ過で集めます.
- 目的物よりも溶解度の大きな不純物はろ液中に溶存して取り除かれます.